パーソナルエフェクツ 第1回『三毛猫ホームレス』
ニコニコ動画やマイスペースなどを作品発表の場として活躍する音楽クリエーターの作品を、インターネット上で配信する音楽レーベル・Maltine Records(マルチネレコーズ)。同レーベル主宰のトマド(tomad)と、主な作品のグラフィックを担当するGraphersRockのデザイナー岩屋民穂(タミオ)がレーベル参加アーティストを紹介する対談型インタビュー。さらに本インタビューのために書き下ろされたグラフィックの掲載や関連楽曲のフリーダウンロードURLが付属するといった新たな試みにも注目。今回は8月にリリースされる同レーベルのコンピレーション「MP3 KILLED THE CD STAR ?」への参加も決定している同人音楽ユニット・三毛猫ホームレス(mochilon、hironica)をピックアップ! ジャズとナードをハイブリットに融合したおしゃれサウンドが印象的な彼らの素顔に迫る。
タミオ:そもそも「三毛猫ホームレス」はどんな経緯ではじまったんだっけ?
mochilon:もとを辿ると「エレクトリックマイルス」(※ジャズトランペット奏者であるマイルス・デイヴィスは、70年代にファンク色の濃いリズムを強調したスタイルで活動をしており、この時期に発表された曲は分類上エレクトリックマイルスと呼ばれている)の…。
hironica:そこまで戻るの(笑)
mochilon:そこまで戻らない場合、ニコニコ動画からになりますね(笑)。エレクトリックマイルスから、インディーロックに流れていって、徐々に気づいたらニコニコ動画にいた。それでtwitterに名前を出すと怖いから三毛猫ホームレスって名前で活動しはじめたんです。
tomad:名前の由来って、名前が先? それともネタが先?
mochilon:名前は思いつきで…。俺が2、3曲作ったのが活動の始まりで、最初にまず曲を作ったのが、くっつり会(※ナードコアの影響を受けつつ、アニメやゲームネタを使いヒップホップやダブのトラックを制作している同人サークル。「涼宮ダブヒの抽出」は、くっつり会がリリースした1枚目のアルバム名)が1枚目の「涼宮ダブヒの抽出」を出したころ。あれを聴いて「これなら俺もできる。俺、もっと上手いのやりたい」と思って。
hironica:まあ、21世紀はダウナーアニメが来るって言ってて。
タミオ:いわゆるナードコアが下地にある、と。
mochilon:そうそう。シャープネル(※90年代中期からのナードコア黎明期の中心的ユニット。主にアニメ、アイドル、エロゲー等のネタを使用し、ガバやハッピーハードコアのトラックを制作し、現在でも活動を続けている)とかガンガン聴いてて、テクノ全盛期の頃にナードコアにかなりドハマリして、その前からシャープネルは友達から聴かされてたんだけど、みんな聴いてたからそれってコアじゃないなと思ったし、それにDTMがかかってる”うるさい系”の音楽も好きだったけど、それもみんなが聴いてたから「じゃあ、それじゃなくてもいいや」って。で、くっつり会がでてきて、くっつり会はナードコアを引きずっているけど、ベースはヒップホップでハードコアテクノじゃないのが出てきて「じゃあ、ハードコアじゃなくてもナードコアできるじゃん!」て。
hironica:俺はナードだったんですけど、ナードコアを全然知らなくて。昔からハードコアが嫌いだったんですよ。うるさい音楽は好きなんですけど、ハードコアはテンポが速くて「半分のテンポで踊れよ」みたいに思ってましたね。で、そのときにちょうどラップトップがあって…。
mochilon:俺はそれで作り始めて、高校の最後でサークルを立ち上げて同人活動をしようと思ったら、大学が始まっちゃって、案の定忙殺されて「サークル活動できねえ」って。だからとりあえず「ウルトラマンハウス」(※初代ウルトラマンのOP曲をハウス風にリミックスした三毛猫ホームレスのトラック。本人達が手売りしているCD-Rに収録されており、マルチネからはリリースされていない)とかをニコニコ動画に上げてたっていう。
hironica:mochilonと一緒に分担して作ってたから、出来上がった作品をバラバラに出してもしょうがないし…。その時名前を一緒にしよう思ったんです。
タミオ:ということは元々二人とも知り合い?
hironica:エレクトリックマイルスにハマってた頃だから高校2年の時からの知り合いですね。学校が同じだったんです。それがきっかけだと思います。














